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2006年 09月 20日
ちょっといまさらではあるのだけど、イラクの大量破壊兵器の存在に続いてアルカイダとの関係も否定され、アメリカがイラク戦争の根拠が無くなってしまった。
ところでこの期に及んでまだこんなことを言っているわけだが、たとえその時点でどれだけ合理的な理由があろうとも、大量破壊兵器があるという判断は結果として間違えていたことに変わりはない。もっとも、誤ってはいないというのは、”アメリカを支持したこと”の方だと言いたいのであろうから、実際に無くても問題はないってことなのだろう。 イラク戦争開戦前にはずいぶん反対の声もあった。大量破壊兵器の存在やアルカイダとの関係についても疑問視していた人もいたように覚えている。一方で賛成の理由としては、北朝鮮のような国があることを考えると、アメリカに逆らうことはできない、というものがあった。北朝鮮の軍事的な脅威に対抗するためにアメリカの軍事力を当てにしている以上、反対は出来ないという考え方だね。 さて、その後北朝鮮の軍事的脅威は減ったのだろうか? イラク戦争当時から、北朝鮮の軍事力のうち日本にとって直接脅威となる可能性のあるものは弾道ミサイルだけだ。一般戦力はほとんど問題外だろう。で、弾道ミサイルというのは、防ぐことが非常に難しい兵器ではあるのだけど、通常弾頭を使っている限り脅威は大したことはない。 だが、弾頭に大量破壊兵器を使われると、とたんに厄介な兵器に変わる。別にすべてを核弾頭にする必要なくて、通常弾頭の中に少しだけ紛れ込ませるだけでも防御側の負担が大きくなる。飛んできたものをすべて落とさなければ脅威が消えないからだ。なので、大量破壊兵器を所有するのとしないのとでは、脅威のレベルが全く変わってしまう。 ところで、イラクの場合、大量破壊兵器は持っていなかったにもかかわらずアメリカに攻撃されてしまった。イラク戦争の前は、アメリカと敵対関係にある国にとって、大量破壊兵器を持っていることが国防上のリスクになっていた(建前としては)。これがイラク攻撃のおかげで、持たないことが安全を保障しなくなってしまった。そうなれば自国を守るために、大量破壊兵器を持とうとするのは当然である。イラク攻撃はかえって北朝鮮の脅威を上げてしまったのではないか。 それともう一つ、このときアメリカを全面支持したことで、北朝鮮に見限られた様な気がするのだ。北朝鮮はこのときまでは、日本にアメリカとの間の仲裁役を期待していたのではないかと思うんだ。ところが、ほとんど自身では判断することなくアメリカの後ろについていく姿を見て、「使えねぇ」と思われたんじゃないか。だったら直接アメリカと交渉した方がいい。そう判断されたんでは? どうもこのころから日本の扱いがぞんざいになったような気がする。(いや、ちゃんとおっかけたわけじゃありませんが)
by uchya_x
| 2006-09-20 22:12
| 雑記
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